もうすぐ節分ですね。
子供の頃、お家や学校で豆まきを経験したことがある方も多いのではないでしょうか。
古くは江戸時代から伝わる日本の四季の行事。
将来、ご自身の子供にも伝えていけるように、今回は日本人なら知っておきたい節分トリビア6つご紹介します!
目次
「節分」実は年4回?!
節分とは文字通り「季節を分ける」という意味で、季節が変わる前日のこと。
本来は四季それぞれに節分がありますが、現在は春だけを節分と呼んでいます。
なぜかというと、旧暦の頃は立春の頃に正月の行事が行われていたので、立春前日の節分は新年を迎えるための年越しの特別な日とされていました。
古来、季節の変わり目には鬼(邪気)が生じるといわれ、奈良~平安時代に陰陽師によって旧年の鬼(厄)を追い払う「追儺(ついな)式」が行われたそうです。
中国で大晦日に行われていた儀式が7世紀頃日本に伝わったとされており、一般には江戸時代に浸透したようです。
季節の変わり目に体調を崩す人は、昔から多かったみたいですね。
豆まきの理由
節分には豆をまくのが一般的。
これは、元々中国から伝わったものと言われています。
豆が使われる理由は、陰陽五行説に当てはめると、豆や鬼、疫病は「金」にあたり、「金」は「火」に弱いので、火で炒った豆は病や鬼に勝つと考えられたため。
鬼の目に投げる事を射るに例え、炒る事で邪気を払うという意味もあります。
つまり、炒り豆は「悪鬼退散・疫病退散」の象徴なのです。炒っていない豆をまくと、拾い忘れた豆から芽が出て縁起が悪いので要注意です。
昔、京都の鞍馬に鬼が出たとき、毘沙門天のお告げによって大豆を鬼の目に投げつけたところ、鬼を退治できたという話が残っています。
「魔の目(魔目=まめ)」に豆を投げつけて「魔を滅する(魔滅=まめ)」に通じ、無病息災を祈る意味として豆を投げるようになったとか。
豆まきの後、自分の年齢よりひとつ多く食べるのは、明日から始まる1年の無病息災を願う意味が込められています。
豆まきの豆はなぜ大豆?
節分に豆をまく時は大豆を使います。
一部の地域では殻つきの落花生を使う事がありますが、これは後片付けが楽という事と、殻をむいて食べるので下に落ちても殻をむくから衛生的という理由もあるようです。
本来は炒った大豆を使うのですが、これにもちゃんと理由があります。
大豆は古くから5種の主要穀物である五穀のひとつとして数えられ、穀霊が宿ると考えられていました。
米以外に神事に大豆を使うのも穀霊が宿るからです。
つまり節分に邪気を払うという時にも大豆が適しているのです。
こうして見ると節分の豆まきにもきちんとした意味があると理解できますね。
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正しい豆まきのやり方とは?
一応豆まきには伝統的なやり方があります。
可能でしたら、次の節分は伝統に則って豆まきをしてみませんか?
まず、前述の通り炒った大豆を用意します。
鬼は夜に行動しますので、豆まきは夜に行います。
豆をまくのは一家の主です。
一部では年男や年女が豆をまく風習がありますので、該当する場合は風習に従ってみましょう。
豆をまく時は窓や玄関を開けた状態で「鬼は外」と口に出しながら外に向かい豆を投げます。
鬼が入ってこないよう急いで窓や玄関を閉めてから、同じように「福は内」と言って部屋の中に豆をまきます。
奥の方から外に鬼を追いやるように投げていくのがポイント。
ワタナベさんは豆まきをしなくても鬼は来ない?!
鬼(厄)をよせつけないために行う豆まきですが、ワタナベさんは豆まきをしなくても鬼が敬遠して近寄らないそう。
平安時代の源氏の武将だった「渡辺綱」は、頼光四天王の筆頭で剛勇で知られ、酒呑童子退治や一条戻橋で鬼の腕を「髭切りの太刀」で切り落とした逸話があります。
これらが鬼の間で広まり、渡辺綱の血筋を恐れてワタナベ姓には近づかないそうです。
鬼は色によって意味が異なる
実は、鬼の色によってそれぞれ意味があります。
鬼は人間の煩悩の化身で、五色の節分鬼踊りで知られる新潟県三条市の本成寺では、
赤鬼は「全ての悪い心」
青鬼は「貧相」
黒鬼は「疑心」
黄鬼は「甘え」
緑鬼は「おごり」
をそれぞれ意味するといわれています。
まとめ
いかがでしたか?
節分は、古くは旧暦の新年を迎えるための厄払いの儀式。
なぜ節分のこの時期に豆まきをするのか、なぜ炒った大豆を使うのかなど知らなかった方も多いのではないでしょうか?
ルーツや理由を知っておくと、さらに節分が楽しく感じられますね。
立春を境に1年の運気が変わるともいわれていますし、今年は豆まきをして厄や病気を払ってみてはいかがですか?
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